肥満に関する遺伝子研究からうまれた最大の発見は、レプチンという物質の存在です。
ホルモンの一種ですが、本当の役割がまだ分かっていないことから、謎の物質となっています。
肥満のネズミと普通のネズミの血管をつないで、互いに血流が流れるようにしたところ、後者が次第に痩せていき、結局栄養失調で死んでしまいました。肥満のネズミの体内には、健康なネズミを痩せさせてしまう何かがあった事になります。
その後、物質の正体が分かり、レプチンと名づけられましたが、問題は、肥満のネズミの体内にレプチンがありながら、なぜ痩せなかったかという点です。
最近、その理由が明らかになりました。
普通、ホルモンや栄養素が細胞内に入り込むには、受容体と呼ばれるたんぱく質の手助けが必要になります。
ところが肥満ネズミの細胞には、レプチン受容体がありませんでした。
つまり、受容体をつくる遺伝子に異常があり、レプチンが働けなかったのです。
では、普通のネズミはなぜ死んでしまったのでしょうか。
まだ解明されていませんが、肥満のネズミの体内でレプチンの効きが悪かった為、尋常ならぬ量のレプチンがつくられたのかもしれません。
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